お預かりした全ての生徒の学力を伸ばす。
これは良識ある学習塾ならば当たり前の宿願です(残念ながらそうでない所もあるにはある)。
しかしながら、言い訳のようになりますが、様々な理由で時にそれは難しく理想論として片づけられることもしばしばです。
今まで見てきた中で伸ばすことのできなかった生徒の特徴として
・授業中に寝る。
・シャーペンを分解して時間をつぶす。
・枝毛を探して時間をつぶす。
・トイレに20~30分こもって規定の時間が過ぎたら即帰る。
等々ありましたが、こうしたタイプは今回置いておいて、
真面目にやっている(ように見える)のに今一つ伸びない生徒の特徴
をどう捉えるかという話をします。
まぁ概ね
勉強下手
と言えば分かり易いかと思います。
漢字の暗記の仕方ひとつとっても、極端な子は1つの漢字を何十回も書きます。
たとえば「輸入」の「輸」を「輸」「輸」「輸」×30みたいな。
そういう子に限ってテストに出たときに「輪入」って書いてるイメージがあります。
そもそも恐らく17回目辺りで「今日の晩御飯何かな?」とか考えているんじゃないかと睨んでいます。
また漢字を1文字ずつ練習するのも私は疑問に思います。
「輸入」の「輸」を1文字で使うことなんてないでしょ。
漢字練習をするなら必ず単語で、できればその漢字の成り立ちと単語の意味を調べた上でやりたいものです。
そして漢字でも英単語でも私は単語カード推しですがこの話はまたいずれ。
数学や理科の計算問題等にも勉強下手な子の逆センスは発揮されます。
教科書や参考書に載っている問題は基本的には思考力を鍛えるための問題ではなく
解法パターンを暗記するための問題
です。
しかしながら勉強下手な子は
その問題が解けたことに安心してしまって「パターンとして身につける、ストックする」という意識がない
ので、次に類題、もしくはもう少し難度の上がった問題に当たった時に「何をして良いかわからない」状態になり、指導する側からすると「前もやったじゃん…」になるのです。
これ当事者にはなかなか意識しにくいようで、「同じ間違いをしないようにポイントをどこかに書いておいてね」くらいに言っても本当にノートの隅っこにちょろちょろっと書くだけになります。
やり方書き方をその場で教えても良いのですが、本人がそれを望まない限り、もしくは相当な危機感がない限り30分もすれば忘れてしまうので、こういったこともタイミングを見計らう必要があります。
こうした生徒達には、特に受験間際ともなればもう繰り返している時間もないので、時に強めの言葉で「悔しさ」と共に頭に刻み込んでもらうこともあります。
嫌われても構わないので、生徒に「悔しい」と思ってもらうことは意識しています。
生徒から信頼されることと生徒に好かれることを混同してしまうと講師としては失格かなという考えです。
