営業の電話


私は塾の電話が鳴るのを待ち望んでいる。(今回は「だ・である」調です)

それはもう首を長くして待っている。

そして今日、鳴った。

急いでメモの準備をして呼吸を整え、姿勢を正し、よそ行きの声で、出る。

するとこちらと同じくらいよそ行きの声で(おそらくは普段よりワントーン高めで)

「もしもし~、お忙しいところ申し訳ございません~」

と聞こえてくる。

この時点で私は右手に構えていたペンを放り投げている。

なんなら涅槃仏のポーズになっている時もある。

「また営業の電話だわ…。」

最初のセリフでもう分かるのだ。

最近こうして営業の電話を受けることが多い。

彼らも真面目に営業の研修を受け、ノルマ達成のために四方八方電話をかけまくっているのだろう。

気持ちは分かる。

表立って営業をかけていないだけで、営業しなければならないのはこちらも同じだ。

むしろこちらの方が死活問題ではある…。

さておき、しかしながらどうしても話を聞く気にならないのだ。

皆、流れが同じすぎる。

電話をくださった皆さん、同じ会社ですか?って思うほど。

「塾を探している親御さんと塾をつなぐサービスをしてて~」

「HPすごくきれいに作られてて~」

「1時間ほどお時間いただけるなら今日か明日だったらどちらがよろしいでしょうか~」

いや、まずこっちの都合を聞いてくれよ‼1時間て結構でかいぞ‼

都合を聞いたら断られるからなんだろうけど、無理やり感が否めず好きじゃない。。。

そして断っても聞こえてなかったのかな?っていうくらい普通に話を進めようとするので、申し訳ないけど最近は強引に切るようにしている。

そんな中で昔1件だけ話を聞いてもいいかなと思った営業の電話があった。

もう聞くからに

ド新人さん。

たどたどしい説明の途中で小声で

えぇっとなんだっけ…

と聞こえてきたようなこなかったような。

逆に会って話を聞いてみたくなるよね。逆にね。

さて、全ては学びのタネである。

他人の振り見て我が振り直せ。

周りと同じことをして埋没するのではなく、自分にしかできない塾のあり方をもっと考えていかなければ‼

と思いながらこれからも塾の電話が鳴るのをお待ちしております。


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