今、メリハリに通ってくれている生徒達は皆良い子でこちらもノンストレスで仕事ができている。
かたや「中学校にはタバコ吸ってるやついますよ~」なども聞く。
絶滅危惧種だと思っていたけれど、そっか、まだそういう子もいるのか。
およそ四半世紀前、私は地獄の○○中学校に通っていた。
おそらくヤンキー全盛時代の最後の方だったのではないか。
登校する。するとイ○れた先輩たちが朝から校門前で一升瓶持って酒盛りをしている。
教室の移動をする。すると同学年の不良が廊下を自転車で走っている。
昼休み、体育館でバスケをする。その傍らで2、30人がタバコを吸ってるものだから真っ白なのである。
そんなギンギラギンな世界ではあったが私自身はいたって平和に暮らしていた。
中学校では身長は正義である。
かなりの大柄だったので手を出してくる者はいなかった。
というか後輩のヤンキーたちからはなぜか敬礼された。
ちなみに隣の3組には私よりデカいのが2人もいた。1人は中学入学時で180㎝を超えていたような。
さて、そんな平和な生活もクラスによるところが大きい。
3年間クラス替えがなかったことも影響してか、卒業後コロナ禍を除きほぼ毎年集まっている。
それは生徒だけではない。
なんと母親たちもである。
母親たちもほぼ年イチで担任を囲んで集まっている。
平和なクラスというと穏やかで優しい性格の、花よ蝶よと育てられた子たちがキャッキャウフフしている様子を想像するかもしれない。
が、まったくそんなことはない。
ガラスは割れたし、喧嘩もあった。
母親たちが今も年イチで集まるようになったのは、当時女子の間で大問題が発生して担任があわや鬱になるかというところをみんなで励ましていたことがきっかけだ。
ではなぜあれほど居心地がよかったのか思い返してみると、やはり今の言葉で言うスクールカーストなどというものにこだわる人間がいなかったからだと思う。
サッカー元日本代表本田圭佑が在籍した高校に入学して帰宅部ながら運動のテストで学年7位になった生徒がいた。
高校を入学後一か月で退学し、日本を放浪した後会社を興して今も東京で頑張っている奴もいた。
かと思えば小説版「インディペンデンスデイ」を2年半かけて読み通すような奴も。
でも特定のグループというのが存在しなかった。
席替えでどうなっても平気というか。
全てのクラスがそうであるように個性の強いクラスだったけれど、みんながみんなの個性を認めることができれば四半世紀続くつながりができる。
それをあの時教えてもらったので、今も子ども達にはそうありたい。
そして彼らが成人した時に一緒に飲めれば最高です。