結局キッチンにこもってばかりで、他の同期も自分の仕事にかかりっきりで全般的に写真があまり残っておらず、正直「俺らの代の学部祭」はほぼほぼ記憶の中の出来事になっている。
私が写っている写真なんかたった1枚だけで、後日後輩達が我々に作ってくれた写真付メッセージではその1枚がめくるページめくるページに延々使いまわされており面白かった。
中高、そして大学と、小学校のクラスが壊滅的だった反動なのか、仲の良いコミュニティに恵まれ今でも集まってはその当時の話をしている。
おじさんおばさんは昔話が大好き。
そんな中、数年前に現役の教育学部生が学部祭の歴史を1冊の冊子にまとめてくれた。
そう。
文字通り、我々は歴史の1ページとなったのだった。
各代の代表や部署の責任者にアポを取り、インタビューをし、それを冊子にし配布する。
およそ20代分である。
学部愛が強すぎる。
さて、打倒内輪ノリを掲げて計画・実行した「俺らの代の学部祭」も所詮は内輪ノリだったのかな、そんな疑念は当初からあった。
個人的には楽しかったから別にそれはそれでよかったのだが。
しかしながらその「学部祭の歴史」には、我々の代がターニングポイントとなり、今もステージやテーマが設けられ、果てはその時の食器や什器までもが現役で使われているという内容が書かれていた。
反対に、後輩達の代では「先輩達が本気過ぎて遠巻きに見ているだけの子もいた」という証言も散見された笑
時を経て当時の答え合わせがされていく気分がして楽しかった。
当時我々が思い描いていたのは学部内外の人間を巻き込むといういわば「横への広がり」だ。
それはある程度成功もしたし、先の後輩の証言にもあるようにある程度失敗もした。
しかし、世代を超えて受け継がれる何かを創れた、という意味で「縦への広がり」は成功したと言って良いだろう。
当時は誰もそんなことまで思い描いていなかったはずだが。
2週間後、今年もまた教育学部の同期に会う予定がある。
おじさんおばさん達で相も変わらず昔を懐かしむ会だが、不思議と「当時に戻りたい」と言う人間はひとりもいない。
それがこの学部祭が我々にとってどういったものであったかを物語っている。
