「わたし、これ得意かも…」
昨日、塾で一次関数に入った女子の一言。
「関数」に対して苦い記憶をお持ちのお父様お母様も多いことだろう。
同業の方なら一次関数の導入でのこの感想の異常さがお分かりだろう。
ましてやこの生徒は数学がかなり苦手である。
授業自慢ではない。なにしろうちは授業がない。
秘められた才能が開花した‼とかでもない。
シビアなことを言えば彼女の「できた‼」は彼女なりの「できた‼」であって、こちらの求める基準にはまだ遠い。
しかしだ。
数学が苦手で塾に入ってきた生徒が冒頭のセリフと共に苦手意識なく一次関数の導入に挑んでいる。
自分では分からなくてもそれは革命に等しい。
生徒のこういう瞬間を見たくてこの仕事を続けている。